ふじのくに防災フェロー

2019年6月 7日 (金)

6月1日ふじのくに防災フェロー「災害社会学」-科目受講生記事/フェロー4期修了生-

 矢守先生の話には、必ずと言ってよいほど「オチ」がある。

 「オチ」と言っても、漫才のような笑いの「オチ」ではなく、「だから○○が必要なのだ」というような「人を納得させる結論」がある。

 これまで、防災の話というと、どこで何が発生し、どのような被害が出て・・・など、事後検証型の話は数限りなく聞いてきたが、被害が出なかった地域に着目し、その原因を探り、必要で現実的な訓練を模索するといった話は、私にとってとても新鮮で印象的であった。

 防災に対し、心理学的側面から目を向ける思考は、市民を守る公務員である私にとって、今後の職務に必ず役立つものと確信している。
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2019年5月24日 (金)

5月18日ふじのくに防災フェロー養成講座「コミュニケーション論」-科目受講生記事/フェロー6期修了生-

 関谷直也先生による「コミュニケーション論」を受講した。昨年度は都合がつかず参加を断念した講座だった。この日は5名の研修生の参加もあった。

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 本講座を受講した理由は、「相手に『伝わる』伝え方」を学びたいと思っていたからである。養成講座修了後、市役所や社会福祉協議会、自治会などが開催する防災勉強会で講師を務める機会が増え、その都度、どのようにすれば伝えたいことが伝わるのか、またどうすれば参加者の具体的な行動へつながる働きかけができるのかといったことを考えてきていた。昨年、グッドデザイン賞を受賞した「そなえるドリル」は、まさにこの問題意識からスタートし、備えるべきものを自らが導き出して見える化する防災学習ツールとして、三菱地所レジデンス(株)や(一社)復興応援団などと完成させたものだった。ただ勉強会のように、言葉のやり取りで終始してしまいがちな状況では、伝え方を工夫しなければ何も伝わらないということが分かれば、これからの活動に活かしてゆきたいと思っていた。

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さて、講座を振り返ってみて最も印象に残ったのは、目的的コミュニケーションと道具的コミュニケーションという考え方である。特に目的的コミュニケーションは、「関係性作り」という言葉で置き換えられるようだが、私はこれまで、コミュニケーションの狙いが、この二つに分けられることを認識していなかったことに気づいた。例えば、勉強会のように限られた時間の中では、始めから道具的コミュニケーション(伝えたいことそのものを伝える)を行いがちであるが、参加者との関係性が構築されていない状況でそれを行っても難しいということなのだろう。そして、「相手に『伝わる』伝え方」をするためには、こうしたコミュニケーションの違いを意識して用いることができるかどうかなのだろうとも感じた。今後は、限られた時間の中にあっても、各のコミュニケーションの特性理解し、それらをうまく組み込みながら話を展開してゆく方法を模索してゆきたいと思った。

他にも、災害コミュニケーションでは、人は災害発生前には危機を低く見積もる傾向があること、そして逆に災害後には過度に恐れる傾向が表れるという話題にも興味を持った。特に後者は、うわさや様々な混乱へと繋がっていくとのことで、これに関連して取り上げられたパニックや流言については、その発生などの仕組みを知ることができた。

引き続き6期で受講できなかった講座や新しい講座など、機会を見つけて参加したいと思っている。

2019年3月22日 (金)

ふじのくに防災フェロー養成講座2018年度シンポジウムが開催されました

3月16日(土)ふじのくに防災フェロー養成講座「2018年度称号授与式・シンポジウム」が静岡大学静岡キャンパスで開催されました。シンポジウムでは防災フェロー修了生への称号授与式も執り行われ、今年度修了生は3名、これまでに91名が修了いたしました。
ふじのくに防災フェロー養成講座について詳しくはこちら

2019年2月18日 (月)

ふじのくに防災フェロー養成講座2018年度シンポジウム(2019/3/16)のお知らせ

毎年恒例の,ふじのくに防災フェロー養成講座シンポジウムを下記の要領で実施いたします.

なお,今年度よりシンポジウムの中で防災フェロー修了生への称号授与式が行われます.多くのみなさまのご参加をお待ちしています.また,今年は例年の会場と異なり『静岡大学静岡キャンパス 大学会館3階ホール』での開催となりますのでお間違えの無いようお願いいたします.

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「災害科学的基礎を持った防災実務者の養成」
(ふじのくに防災フェロー養成講座)
2018年度称号授与式・シンポジウム

1.目的
 静岡大学および静岡県が共同して実施している「災害科学的基礎を持った防災実務者の養成」(ふじのくに防災フェロー養成講座)の2018年度の状況を振り返り,本講座に関係する専門家の講演,防災フェロー修了生の活動報告を通じて,本講座の今後の展開について議論を行う.

2.日時・場所
2019年3月16日(土) 13:30~16:30
 静岡大学 静岡キャンパス 大学会館3階ホール
(静岡市駿河区大谷836)
※なるべく公共交通機関等を御利用ください.

3.内容
2018年度ふじのくに防災フェロー称号授与式(20分)
静岡県危機管理部

ふじのくに防災フェロー養成講座 最近の概況報告(20分)
静岡大学防災総合センター教授・
 ふじのくに防災フェロー養成講座運営主幹
  牛山 素行

基調講演

「『新しい時代』の防災対策~『平成』の次の時代、どう防災を進化させるか~」(60分)
静岡県危機管理監
  杉保 聡正

 <10分休憩>

ふじのくに防災フェロー 活動報告会(1人報告15分・質疑5分×3人)

趣旨:今年度は本講座の修了生の方をお招きし,修了後の防災に関する取り組み状況や,近況,災害・防災について考えていることなどについて,おひとりずつ自由にお話をいただこうと考えています.

報告者(1):有友 春樹 (2015年3月修了・日本ミクニヤ株式会社)
報告者(2):井口 雄亮 (2017年3月修了・浜松市役所)
報告者(3):藤田 通孝 (2014年3月修了・静岡県御前崎港管理事務所)

 ※全体の司会進行 岩田孝仁 (静岡大学防災総合センター教授)

4.参加方法
・参加費は無料です.
・事前申込は不要です.どなたでも自由に参加できます.ただし会場の定員は150名で,先着順となります.
・会場の駐車場は限られていますので公共交通機関等を御利用ください.

5.問い合わせ先
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学防災総合センター
 TEL:054-238-4254 FAX:054-238-4911
 ホームページ http://www.cnh.shizuoka.ac.jp/
  ※問い合わせメールは上記ホームページ内の「お問い合わせ」より
★事前申込は不要ですので,参加の申込,参加についての許可申請などの連絡はご遠慮ください.

シンポジウムチラシはこちら

2019年1月29日 (火)

1月26日 ふじのくに防災フェロー養成講座「専門演習」

今年度から防災フェローの必修科目となった「専門演習」の一回目の講義が行われました。

この専門演習という講義は、他の講義とは形式が大きく異なり、受講生が修了研修の成果や途中経過を発表し、質疑にも答えるという形で講義が行われます。
15分程度の発表の後、参加者との質疑・応答が行われます。
本講義は参加するだけでは単位認定とはならず、2回(次回は2/16)行われる講義のどちらかで発表・質疑応答を行うことが求められます。


今回は2名の受講生が発表を行いました。
教職員は、岩田教授、牛山教授、原田准教授のほか大森学術研究員が参加し、
現役の受講生・修了生9名も参加して、全体で13名が聴講しました。

今回発表した2名の受講生は3月2日の自然災害科学中部地区研究集会での発表を予定しており、どちらも完成度の高い発表が行われ、会場での質疑もかなり盛り上がりました。

本講義の質疑は、通常の学会での質疑とは異なり、
発表をより良くするためのアドバイスや、発表内容をやや外れた内容や細かな部分の質問・議論も行われるのが良い点です。
教職員だけでなく参加している受講生、修了生からもアドバイスや質問が出て参加者全体での議論も行われます。

今回も例年通りのにぎやかなやりとりが行われましたが、今回はそれに加えて、
「研究成果を所属元の業務へフィードバックについて」や、「非常に良くまとまっているので資料が散逸しないようにする」、「資料のリストをしっかりと残すこと」など、発表後や防災フェロー修了後を見据えた内容の議論も交わされました。


↓発表の様子
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2019年1月21日 (月)

平成31年1月17日ふじのくに防災フェロー「防災実務実習」-科目受講生記事/フェロー2期修了生-

「2018年度ふじのくに防災フェロー養成講座」の『防災実務実習』に参加して。

 

防災実務実習に参加しました。

  実施日時  2019年1月17日(木) 08時30分から16時00分まで

◆ 場所   静岡県庁別館の危機管理センター

◆ 実習の概ねの内容

静岡県の地震対策オペレーション訓練(総合図上訓練)の評価・検証 

図上訓練を視察 

訓練内容の評価・検証 

レポート作成

 

当日の受講人数は7名 そのうち修了生は私1名でした。

静岡県の地震対策オペレーション訓練(総合図上訓練)を視察するのは初めての事で、最初はやや緊張しました。

訓練は1月16日(水)8時 30 分頃、南海トラフ沿いで巨大地震が発生し、県内で最大震度7を観測。建物倒壊や火災等のほか、間もなく大津波が襲来し、沿岸部で著しい被害を受ける。県、市町は直ちに災害対策本部を設置。その後、地震発生から 24 時間後を想定して訓練が始まりました。

 

岩田先生の説明を聞きながら災害対策本部の動きを間近で視察させて頂きました。

有事の際の静岡県危機管理センターの機能を肌で感じた一日でした。

 

視察した訓練内容は

重点項目関連

ア 緊急消防援助隊、自衛隊等の受入れ調整及び部隊配分調整

DMAT の派遣先の調整

ウ 広域物資輸送拠点開設及び国によるプッシュ型支援物資の受入手順の確認

エ 緊急輸送ルートの設定及び道路啓開業務手順の確認

オ 重要施設の燃料需要の取りまとめ、燃料確保のための手続き

カ 停電情報・復旧見込みの発信等にかかる電力事業者との連携

キ 停電に伴う影響(断水、交通障害等)への対応 

 

その他

ア 危機管理情報一斉配信システムによる地震情報等の発信

イ 参集状況データベースを活用した職員参集状況の把握

ウ 市町情報収集要員の派遣

エ 災害対策本部・方面本部の設置・運営(本部員会議等)

オ ふじのくに防災情報共有システム(FUJISAN)、ホットライン、臨時電話等を 活用した被害等の情報収集

カ 災害応急対策要員の生活維持(食料の配給等)

キ 静岡県航空偵察実施マニュアルに基づく航空偵察の実施

ク 緊急地震速報(余震の発生)への対応

ケ 模擬記者会見(県政記者クラブに協力を依頼)

コ その他、県本部・各部及び方面本部が定める計画による訓練等です。

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午後は岩田先生と参加者による評価・検証を行いました。

私の感想としては、実際の各地から上がってくる情報の伝達・共有・処理・まとめ等が混乱の中でも上手く流れて行くのには、部署の配置やスペース、工夫等にさらなる改良が必要かと感じました。

現在携わっている仕事上、建築物の応急危険度判定をする際にもこのような県の災害対策の動きを知ることは意義があり、防災実務実習に参加させて頂きありがとうございました。

私が住んでいる市の防災担当されている職員の方にも是非防災フェローを受講してもらい、このような防災実務実習にも参加してもらいたいと思いました。

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2019年1月 9日 (水)

11月24日ふじのくに防災フェロー「地域調査演習」-科目受講生記事/フェロー4期修了生-

当センター 牛山素行教授による「地域調査演習」の講座が11月24日(土)に行われ、研修生4名の参加がありました。
 この講座は受講生が前以って「防災に役立つ 地域の調べ方講座」(牛山素行、古今書院)をテキストにそれぞれで決定した対象地域を調査し、その結果を発表し、議論を行う内容です。

 初めに牛山教授により、当演習で行う、「素因」(=地域の持つ災害に関わる性質(地形・地質・気候・人口など))を知ることの重要性について、近年の統計や事例も引きながら、以下のような内容が話されました。
・災害(disaster)は素因と誘因(hazard)によって引き起こされる
・誘因をきめ細かく予測することには限界がある(難しい)
・それに対して、素因を知ることは情報を駆使すれば比較的可能性がある
・例えば、(「低地」「台地」「山地・丘陵地」と地形を分類した時に)低地にあたる場所で洪水や河川災害による死者が多く出ているなど、一定の関連性はあるとはいえる。

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 その後、研修生により、人口、略史、地形、地質、気象、災害想定やハザードマップなどについて調べたことを、15分間の発表資料およびレポートを用いての発表が行われ、議論が行われました。
 議論の中では、レポートおよび発表内容の中身についても議題に上がる中、どのような文献を引いたか、それらをどのようにまとめ資料を作成したか、資料の引用方法など、文献調査のノウハウに係る部分についての質疑も行われました。その中で出た、「調べたことと、自分の考えを区別することが肝要」「調べていないことは調べていないと答える。推測や自分で考えたことでそれを埋めようとしないでいただきたい」というアドバイスは、今後こうした調査を多く行うことになるであろう、研修生にとって非常に重要な内容なのではないかと感じさせられました。(私自身もさらに肝に銘じたところでした。)20181124_101233_2
 本フェロー講座は修了までに学会等での発表が必須とされており、その際に自らの調査結果をまとめ上げる必要があります。その内容はこの講座の内容とは異なる方もいらっしゃいますが、調査をまとめる際の考え方は共通しているので、これが修了研修の糧になればと思います。

2018年12月11日 (火)

2019年度ふじのくに防災フェロー養成講座の募集について

1月15日から,来年度の「ふじのくに防災フェロー養成講座」の募集受付が始まります.募集要項等はすでにweb公開しております.
 
当講座は,自治体や企業等で防災に関する実務に従事している現職の実務者の方を対象に,災害発生後の「危機管理ノウハウ」にとどまらず,災害の事前予防を目指し,地域の災害特性を理解し,災害に関わる科学的情報を読み解ける,実践的応用力を身につけた中核的防災実務者を育成することを目標としております.多くの方の積極的なご応募をお待ちしております.
 
ふじのくに防災フェロー養成講座
募集要項
パンフレット
 
出願期間は,2019年1月15日(火)~2019年1月28日(月)です.
 
当センターブログにて、これまでの防災フェロー養成講座の様子を紹介しています。こちら、
 
もしくはカテゴリーの「ふじのくに防災フェロー」からご覧になれます。

2018年7月 3日 (火)

6月16日ふじのくに防災フェロー「企業防災と事業継続論」-科目受講生記事/フェロー4期修了生-

兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科 紅谷昇平先生による「企業防災と事業継続論」。

今年度、初めて開講された講座で、企業や地域産業の被災の特徴、企業活動と財務諸表の基礎、企業のリスクマネジメントの基礎、企業の事業継続計画の基礎について学びました。

1.企業や地域産業の被災の特徴
自治体やNPOと異なり、企業は「利益を出す」ことを目的とした営利組織です。企業・産業部門の復興の難しさとして、阪神大震災を例に人口は被災前水準を上回ったものの、産業復興は被災地はその指数が20年後、マイナス21となりました。その理由としては、営業再開の為、被災地外で本格移転する。得意先、取引先がいなくなる。ライバルとの競争が激化する。等があげられます。企業ではサプライチェーンを通じて被害が取引先に波及していきます。その為、人的被害や住宅被害と比較すると間接被害が大きく被害の把握が難しい。製造業はいち早く復旧する為、地域外に流出する傾向があります。又、地域の雇用や活力の維持の為にも企業のリスクマネジメントは重要です。更に、建物の耐震性の維持、従業員や利用者の安全確保を怠れば、訴訟リスクがあります。

 

2.企業活動と財務諸表の基礎
企業にとっては、防災であれ何であれ、経営への影響を売上・経費・経費・利益と言う金額に結び付けて考える事は不可欠です。「直接被害」「間接被害」という概念をイメージとしてだけではなく、企業の利益・損失として定量的に捉えられるようにしなければなりません。その事が「防災投資をするメリット、費用対効果」や「企業にとって、効果的な支援策」を具体的に考えられる事につながります。そこで兵庫県立大学の4回生の室崎君が卒業後始めたパン屋「むろパン」を例に計算演習を行ないました。計算の結果としては、震災の設備破損の一時的の影響よりも震災後の人口減の売上げ減が被害より大きいという例題でした。

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3.企業のリスク・マネジメントの基礎
阪神大震災、2000年問題、9.11テロ、新型インフルエンザ流行、東日本大震災等大規模な災害、事故を契機にリスクマネジメントのガイドラインや基準が提唱されてきた。現在、国際規格としてISO31000リスクマネジメント規格(2009)ISO22301事業継続マネジメント(2012)があります。
対象はリスクマネジメントは好ましい影響を含むリスク、軽微なリスクまで幅広いが、事業継続マネジメントは組織の業務継続に悪い影響がある重大なリスクだけです。

リスクマネジメントの第一段階は自ら(組織)について知る事(組織の状況の特定)、第二段階は敵(リスク)が何なのか特定します。リスクを特定した後は「影響の大きさ」「起こりやすさ」の点からリスクマップ・ハザードマップ等の方法を用いてリスクを見えやすくします。その後、リスク評価を行い、対応すべきリスクの優先順位を評価していきます。リスク評価では影響・起こりやすさだけでなく、法令、会社の基準・理念、関係者の意見等も考慮して決定します。優先順位の高いリスクからリスク対応を考えます。基本的なリスク対応の手法は「回避」「低減」「移転」「保有」です。又、影響度と起こりやすさの傾向と望ましいリスク対応の手法には大まかな関係があります。しかし、実際にはリスク対応にかかる費用

リスク対応のリスク等も考慮し、どの方法を採用するか決めていきます。

4.企業の事業継続計画(BCP)の基礎
建物の安全性、顧客・従業員の安全性の確保は企業にとって法的、或いは道義的な責務です。BCMBCPは「深刻な危機」において「企業の経営」の視点から重要な事業に絞り込んで継続、或いは早期再開をし、企業の存続を目指すマネジメントの考え方です。事前に被害軽減の為の対策(耐震化等)だけでなく、災害時いかに早く態勢を整え、速やかに復旧を進めるかポイントとなります。建物や設備の物的な被害ではなく、経営へのダメージを評価するので、代替拠点や代替生産の協定等で対応することも可能です。近年は、サプライチェーン(取引関係)によって影響が拡大するので、自社だけでなく、顧客・取引先と連携して取り込む事が求められています。

 

私は企業で国内外の企業防災、事業継続計画、管理の業務も行っています。企業では実務面

を求められますが、体系的な理論・基礎を知っていないと様々なケースでの応用が利きません。

今回改めて体系的、学術的に企業防災、事業継続計画、管理を学ぶ事が出来ました。今後の

業務の応用に活かしていきたいと思います。

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2018年5月22日 (火)

5月19日ふじのくに防災フェロー「コミュニケーション論」-科目受講生記事/フェロー6期修了生-

519日 防災に欠かせない「コミュニケーション」とは?


 6名の受講生が参加した関谷直也客員准教授による防災フェロー要請講座「コミュニケーション論」。今年度、初めて開講された講座で、コミュニケーションとは何か、災害とコミュニケーションに関連する用語、そしてメディアの影響、さらにメディアの活用について学びました。

 

災害時におけるコミュニケーションとは?

 カルガモは愛護の対象なのにカラスはなぜ害獣として扱われるのか?という一見、災害や防災とは関連のなさそうな話題から講座がスタート。シロクマは保護され、野生の熊は駆除されるのはなぜ?当たり前だと思っていて深く考えたことのないテーマに、受講生も頭を悩ませながらも、そこにはステレオタイプが作用しているという説明を聞き納得しているようでした。そこから、メディアは取り上げるテーマにおいてアイコンとなるもの、象徴的なもの、また具体的な事象を扱うため、そのステレオタイプが強化されているという説明がありました。

 さらに言葉の定義を考える授業が続き、災害とコミュニケーションに関連する用語についての説明がありました。サイエンスコミュニケーションとリスクコミュニケーション、アウトリーチの違いは?という問いに静まる受講生たち。しかしそれぞれの用語の概念を使い分けることで、理学・工学的に学んだことを、社会科学的に避難行動などの防災につなげることができることを学びました。

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↑聞いたこと使ったこともある用語だが
混同していたものも…

メディアが与えた影響とメディア活用

 次に、時代に沿ってその頃に提唱されていた様々な理論について学びました。時代によって「マスメディア自体が強い影響力を持つ」と考えられたり「マスメディアは人を媒介して影響力を及ぼす」、「マスメディアは元々、人が持っている考えを補強するもの」と考えられたりしていて、メディアの捉え方の変遷が見えてとても興味深い講義内容でした。

 そして災害によって起きた(起きている)技術革新の説明があり、戦争や震災のような強烈な社会的ニーズが技術革新をもたらすとのことでした。また東日本大震災でソーシャルメディアの活用が話題となりましたが、ある部分では効果を発揮したものの、中には過大評価されている部分もあり、当たり前だけれど一律にソーシャルメディアを是とするでも非とするでもなく、ここでは効果がありここでは使えなかったと適正に捉えなくてはいけないなと感じました。

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↑様々な理論が紹介され先人たちの研究の積み重ねがいかに重要かを痛感

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↑ソーシャルメディアの可能性と限界 さらなる技術革新は起きるのだろうか

災害コミュニケーションの可能性

  多くの研究分野からアプローチできる「防災」だからこそコミュニケーションがそれらを有機的につなぐことが大切だと感じました。私はマスメディアに勤めていますが、専門性の高い調査や研究について取り上げる際に一般の方にも伝わるよう説明することにいつも苦慮していました。内容を単純化しすぎると誤解を招くし細かく説明すると伝えたいことが伝わらない…。そういった悩みを解消するヒントがコミュニケーション論にはあるのではと感じたので、今後も勉強を続けていきます。

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