9月3日ふじのくに防災フェロー「企業防災と事業継続論」-科目受講生/フェロー9期修了生
9月3日にふじのくに防災フェロー講義「企業防災と事業継続論」が行われた。
担当教員は、兵庫県立大学院 減災復興政策研究科 紅谷昇平教授で、受講生4名(12期生)、修了生1名(9期生)が参加した、今年は対面でなくZoomによるオンライン講義で実施されたが、事業継続計画(BCP)を中心に、新型コロナウィルス対応を含めて、新しい内容が盛沢山で、多くの気づきを生む1日であった。
講義の主な内容は、①企業や地域産業の被災の特徴 ➁企業活動と財務諸表の基礎 ③企業のリスクマネジメントの基礎 ④企業の事業継続計画(BCP)の基礎 ⑤事業継続計画の策定演習と課題出題で、その中で特に2つことに気づいた。
一つ目は、企業は被災によって、災害直後の建物・設備などの直接被害だけでなく、取引の中断、原材料価格の上昇、売上減少などの間接被害の影響が大きい(財務諸表の演習から確認できた)。
企業の移転、取引先の移転、ライバルの進出により産業被害の復興が難しいことが理解でき、企業の業種・規模・立地などの多様な特徴に適し、既存の企業防災の取り組みを生かした実効性のあるBCPガイドラインを作り上げる必要がある。
二つ目は、「自然災害」に対しては、BCPを構築することにより、事前の建屋の耐震化による被害低減、サプライチェーンの改善による早期復旧が可能である。しかし、被災により、表面に出た建物の瑕疵・建築基準違反、不十分な危険物管理、従業員への安全確保を怠るなどの「人災」がプラスされると、被災規模が大きくなり、復旧が進まないことがわかった。
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