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2019年8月26日 (月)

8月17日ふじのくに防災フェロー養成講座「企業防災と事業継続論」―科目受講生記事/フェロー6期修了生―

817日(土)に紅谷昇平先生による「企業防災と事業継続論」を受講した。この日は研修生4名の参加もあった。本講座は昨年度に新規開講された科目であり、私にとっては初めての受講となった。私の修了研修テーマが熊本地震と製造業の事業継続計画(BCP)であったこともあり、非常に興味深い講義内容であった。

講義は「1.企業や地域産業の被災の特徴」「2.企業活動と財務諸表の基礎」「3.企業のリスクマネジメントの基礎」及び「4.企業の事業継続計画(BCP)の基礎」の4時限に分け実施された。

受講してみて、私自身大きく考えさせられたのは、主に次の2つであった。1つめは被災企業にとって、直接被害(設備破損等)はもちろんの事、間接被害(風評被害などによる売上減、利益減)も事業継続をしていく上で、財務上のインパクトが大きい事である。講義では企業活動と財務諸表の初歩的な解説とモデルケースが提示され、間接被害の影響が非常に分かりやすく理解できた。

2つめはBCPを作り上げていくプロセスで、BCPを完成してから行動に移すのではなく、出来るところから手をつけていくことが大切であるという事である。講義の中で紅谷先生は「従来の防災計画、防災対策を基礎に発展。既存の企業防災の取り組みを活かし、事業継続の新しい視点をプラスして構築することが推進する上でのポイントである」と話されていた。企業にとって、従前の防災に関する取組の延長線上にあるのがBCPであり、ゼロからスタートさせるのではなく、根付いている活動を活かしながらBCPの視点を取り込み発展させた方が、実効性があると思われた。

BCP自体が、まだ歴史が浅く、特に地方在住の者にとっては学術的な知見を得る機会が多くない中、このように専門家の講義を受けられるのは非常に貴重であった。

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