5月30日ふじのくに防災フェロー「地震計測実習」 ―科目受講生記事/フェロー1期修了生―
5月30日にふじのくに防災フェロー講義「地震計測実習」が行われました。
担当教員は、林能成客員准教授(関西大学社会安全学部准教授)です。
参加人数は、受講生が10名(5期)、修了生が1名(1期)でした。
午前の前半は、浅部地盤の違いで地震動が大きく変わること(揺れやすさ)について、「サイト特性」「周波数」「スペクトル」「振幅」などの用語を交え、地震のシミュレーション結果や土地条件図、揺れやすさマップ等を用いた講義を受けました。ここで、揺れやすさは、平常時の微弱な揺れ(常時微動)を計測し、水平(H)と垂直(V)の比(H/V)により周期毎の増幅率を求めることで把握できることを教わりました。
午前の後半は、常時微動を計測するための準備として、班分けし、班毎に計測計画を立てました。計測計画では、所定時間内に車で周れる範囲の中で、揺れやすそうな場所と揺れにくそうな場所の調査をできるようにしました。
午後の前半は、地震計・ハンディGPS・方位磁石を用いて、数地点の常時微動を計測しました。まず、全班共通の地点(静岡大学キャンパス内)において計測手順を確認した後、各班それぞれ車で移動し、データを取得しました。データ取得に際しては、普段は気にしない通行車両や水路等のノイズに敏感になりました。私の班は、大谷川放水路と蛇塚グラウンドに行きました。
午後の後半は、データ解析として、H/V法により各地点の周期ごとの増幅率を求めました。既往の資料より揺れやすいとされていた場所では、(特に周波数1Hz付近において)増幅率が大きいことを示す解析結果となりました。最後に、各班の代表者が結果概要を発表しました。講義を通して、揺れやすさについて、その特徴や観測・解析方法、データ・結果の見方が、イメージできるようになりました。
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