10月19日ふじのくに防災フェロー「津波工学」
10月19日、ふじのくに防災フェロー養成講義「津波工学」を開講いたしました。 担当教員は原田賢治専任准教授で、11名の受講生が参加しました。
前半は、工学的に津波を理解する上での基礎知識。
津波の発生メカニズムや、速度・波高といった津波の特徴を示すパラメータの関係について説明後、奥尻島や東北地方太平洋沖など過去に起きた津波による被害状況が紹介されました。
また、南海トラフで巨大地震が発生した場合の津波来襲状況についても、シミュレーション映像を交えながら解説されました。
次に、地震・火山・土石流・隕石等の発生原因別に、例を挙げながら各津波の発生メカニズムや発生後の挙動が紹介されました。
さらに、津波の成分となる進行波(一方向に進む波)、長波(水深に対して波長が長い波)などの波の種類や、地形による伝播の変化といった内容について、数式とモデルを用いて解説が行われました。
後半は、津波の対策について。
原田准教授は、東北地方太平洋沖地震時の津波による住宅・原発・防潮堤の被害状況を紹介し、「防潮堤があるからといって安心しきってはいけない」という教訓を強調しました。
そして、3.11以後、ハード対策の強化だけでなくソフト対策にも重点が置かれるようになったこと、両者を組み合わせることで被害の抑止・軽減につながることを述べました。
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