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2012年1月30日 (月)

1月26日に静岡大学理学部理数学生応援プロジェクト「入門特別講義」が実施されました

1月26日に静岡大学理学部理数学生応援プロジェクト「入門特別講義」が実施され、当センターの野津憲治客員教授が「噴火時に放出する火山ガスの化学組成を安全な遠隔地から測定する」について講義を行いました。
火山の研究をするに当たっては、様々なアプローチがありますが、本講義では「火山ガス」を用いた研究の基礎について解説し、さらに野津教授が十数年かけて取り組んだ火山ガスを遠隔地から測定する研究について述べました。

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講義の主な内容まとめ

●火山噴火について明らかにするのに火山ガスの研究は重要
火山ガスは、マグマの上昇に伴って発砲した気体を主成分としているので組成は火山活動を反映している。そのため、マグマ上昇や噴火のメカニズム・火山のマグマだまりのより深いマントル内の揮発性物質の分布と挙動・地球史を通じての大気環境の変化、がわかる。
つまり、火山ガスの研究が進むと、噴火予知や噴火後の活動予測に役立つ。既にこれまで火山ガスの測定データが火山噴火予知に役立てられるなど発展が臨まれる分野である。
火山ガスは、主に2種類に大別される。玄武岩マグマ由来の「溶岩湖、溶岩流ガス」と安山岩マグマ由来の噴気孔ガスがある。前者に比べて、後者は火山噴火の爆発時に放出されるため採取分析が難しい。

●爆発的な噴火時の火山ガスの採取は危険
火山噴火における火山ガスの挙動を明らかにするには、接近するのが危険である爆発的な噴火時に放出される火山ガスの採取・分析が最も求められる。
安全な遠隔地にい自分自身の身をおきながら、それらの測定をすることが必要になる。

●1990年をきっかけにはじまった火山ガスの新しい遠隔測定方法
火山ガスの化学分析の歴史は古く1790年イタリアのScipione Breislakが最初といわれる。イタリアは化学の発展が著しく、かつ火山が多いという背景があった。
長い間、生身の人間が噴火している火山へ重装備で実際に行って測定するのが普遍的なスタイルだった。
火山ガスの遠隔測定としては新しい「赤外分光を使う方法」を試みるきっかけとなったのは、1990年の雲仙普賢岳の噴火。この噴火では犠牲になった方がいたように、この噴火活動は長引き活発(溶岩ドームの成長、火砕流の頻発)になった。最初の水蒸気爆発の直後には火山ガス採取分析ができたが、直にできなくなった。
この時、溶岩ドーム成長にともない割れて露出する高温面を赤外光源として利用する赤外分光法による火山ガス分析を世界ではじめて行った。
その後、溶岩ドームの高温面だけでなく、高温地熱、散乱太陽光と色々な光源 を使って、十数年かけて国内外8火山で観測してきた。今日では、世界で数グループが研究しており進歩している。まだ問題点が多いが、 得られるデータは実際に火山噴火予知に用いられ、更なる研究の進捗が望まれる。

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